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人に教えるのが難しいと感じる理由|500社登壇・Udemy受講者2万人の講師が解説

  
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人に教えるのが難しいと感じる理由|500社登壇・Udemy受講者2万人の...

「ちゃんと説明しているのに、なぜか伝わらない」
「自分では当たり前のことなのに、相手にはまったく伝わらない」
「どう話せばわかってもらえるのか、毎回迷う」

人に教えることの難しさは、教える立場になって初めてわかります。500社以上の企業研修に登壇し、Udemy受講者2万人超と向き合ってきた経験の中で、「教えることが難しい」という悩みは何度聞いてきたかわかりません。

そしてほぼ全員に共通する原因があります。この記事ではその本質を解説します。

教えるのが難しい理由①|「当たり前」が違いすぎる

人に教えることが難しい最大の理由は、自分の当たり前と相手の当たり前が違いすぎることです。

私自身が学ぶ立場になったときに、痛感した経験があります。

水墨画が得意な友人に教わっていたとき、「この線、バランスが取れているよね?」と言われたことがありました。私は美術が嫌いなわけではありません。授業では好きな方でしたし、美術館にも行くことがある。でも「バランスを見る」という感覚が、まったくわからなかった。

友人にとっては当たり前の感覚が、私には存在していなかったのです。

これは仕事の研修でもまったく同じことが起きています。マーケティングを教えるとき、私は毎回こう伝えます。「相手は専門家ですか?毎日そのことばかり考えていますか?」と。答えはほぼ全員「No」です。なのに専門家の目線で話し続けてしまう。

自分の当たり前が相手にはない。この認識を持つことが、教えることの出発点です。

教えるのが難しい理由②|知識が増えるほどズレは広がる

さらに厄介なのは、知識が増えれば増えるほど、当たり前のズレが広がっていくことです。

「伝わらない」と感じると、人は新しい知識や説明方法を探します。より良い言葉、より良い例え、より詳しい解説。これ自体は悪くありません。でも知識が増えるたびに、自分の当たり前がまた一段階更新されていきます。

その結果、気づかないうちに相手との距離がさらに開いてしまう。

本人はわかりやすく教えようと努力しているのに、相手からは「前よりさらに難しくなった」と感じられることがある。これが「知識の呪い」と呼ばれる状態です。

知識の呪い:自分が知っていることは相手も知っていると思い込む認知バイアスのこと

専門性が高い人ほど、教えることが難しくなりやすいのはこのためです。自分がどれだけズレているかは、自分では気づきにくい。だからこそ、常に「相手の目線はどこにあるか」を外から確認する習慣が必要になります。

教えるのが難しい理由③|「どう伝えるか」をまだ知らない

教えることがうまくいかないとき、「相手が不勉強だから」「やる気がないから」と感じることがあります。気持ちはわかります。でも多くの場合、原因は別のところにあります。

「どう伝えれば伝わるか」をまだ知らないだけなのです。

やる気がない受講者に見えるとき、それは「なぜこれを学ぶ必要があるのか」が伝わっていないことがほとんどです。必要性が腑に落ちれば、人は自然と前のめりになります。逆に言えば、やる気を引き出すことも「伝え方」のうちです。

講師や指導役になる人は、もともと勉強が好きで向上心がある人が多い。だから「やる気がない状態」の気持ちがわかりにくいのは当然のことです。でも「伝え方を知らないせいかもしれない」と立ち止まれると、次の打ち手が見えてきます。

そしてここで気づきたいのが、伝え方を知るためには、相手を見るしかないということです。相手を見ていますか?

資料を見ている、自分のメモを見ている、スライドを見ている——でも受講者の表情を見ていない。うなずいているか、首をかしげているか、目が泳いでいるか。そこを見ていないと、伝わっているかどうかの判断すらできません。

「どう伝えるか」は、相手の反応を見ながらリアルタイムで決まるものです。準備した説明を届けることより、目の前の相手を見て調整し続けることの方がはるかに重要です。

まとめ|教えることが難しくなるのは、相手が見えていないとき

3つの理由を並べてみると、根っこはすべてつながっています。

  • 自分の当たり前が相手にはない
  • 知識が増えるほどそのズレは広がる
  • 伝え方を知らないまま、相手を見ずに話し続けてしまう

教えることが難しくなるのは、相手が見えていないときです。

自分の一生懸命作った資料を見ていても、受講者を見ていない。この状態が続く限り、どれだけ知識を増やしても、どれだけ準備を重ねても、「伝わらない」は解消されません。

「相手は今何が見えていて、何が見えていないのか」を起点に考え始めると、教え方の景色が変わります。

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