値上げしても新規契約は普段の2倍超。女性に選ばれるパーソナルジムのWebサイト改善事例
マーケティング支援事例
値上げしても、選ばれる。
そのために必要だったのは、サービスの価値をお客様に伝えることでした。
パーソナルトレーニングジムのホームページを見直したところ、コース料金を値上げした月に、Webサイト経由で4件の新規契約があったとご報告いただきました。これは普段の2倍を超える契約数です。
今回ご紹介するのは、シドニーオリンピックのレスリング銀メダリスト、永田克彦様が手がけるパーソナルトレーニングジムのマーケティング支援事例です。
女性のお客様にもっと選ばれるために、ホームページの画像や色使い、サービスの伝え方、実績やお客様の声の見せ方を見直しました。その際に大切にしたのは、単に目立つホームページを作ることではなく、お客様が「ここに通いたい」と思える理由を整えることでした。
この事例のポイント
「痩せなければいけない」という義務感を刺激する訴求から、「こんな自分になりたい」と前向きな未来を想像できる訴求へ。さらに、実績やお客様の声を通じて、その未来を実現できそうだと感じてもらえるホームページを目指しました。
CLIENT
ご相談いただいたお客様
永田 克彦 様
永田克彦様は、シドニーオリンピックのレスリング銀メダリスト。アスリートとして培ってきた経験を活かし、パーソナルトレーニングの指導にも携わっていらっしゃいます。
実際にお話を伺って印象的だったのは、身体の状態に対する理解の深さでした。例えば、トレーニング中に膝などの違和感を伝えた際にも、身体の状態を考慮しながら、どの程度の負荷が適切かを判断できる。単に厳しいトレーニングを提供するのではなく、一人ひとりの状態に合わせて指導できることが大きな強みだと感じました。
さらに、実際のお客様の変化や喜びの声も蓄積されていました。つまり、サービスの価値を伝えるための材料は、すでに十分にあったのです。
CHALLENGE
「痩せなければ」と思わせるホームページでよいのか?
ホームページを確認した際、まず気になったのは、女性のお客様に向けた訴求の方向性でした。色使いは強い印象で、ダイエットに対して「痩せなければいけない」という義務感や負担感を抱かせやすい雰囲気がありました。
もちろん、ダイエットの悩みに共感することは大切です。しかし、身体を変えたいと考えている方は、自分の悩みをすでに十分理解していることも少なくありません。
そこへさらに「今の身体を変えなければ」「もっと頑張らなければ」と感じさせるメッセージを重ねると、かえって気持ちが重くなってしまう場合があります。
お客様がすでに知っている悩みを繰り返し伝えるよりも、身体が変わった先にある嬉しい未来を見せた方が、このサービスには合っているのではないか。
そう考え、女性のお客様が「ここに通ってみたい」と前向きに感じられるホームページへ見直すことにしました。
DIRECTION
「痩せなければ」から「こんな自分になりたい」へ
最初に見直したのは、ホームページを開いた瞬間に受ける印象です。ヘッダー画像や色使い、文章の方向性を調整し、ダイエットを義務として感じさせるのではなく、身体が変わることを楽しみにできるような見せ方を考えました。
改善前の訴求イメージ
今の身体への不満や、ダイエットに取り組まなければならないという気持ちが前面に出やすい伝え方。
改善後に目指した訴求
引き締まった身体や、身体が変わった後の生活を楽しみにできる伝え方。
例えば、引き締まった身体で好きな服を楽しんでいる自分や、以前より自信を持って過ごしている自分。そうした未来を想像できることが、トレーニングを始める前向きなきっかけになります。
ただし、憧れを感じてもらうだけでは、申し込みにはつながりません。お客様はその次に「本当に自分も変われるのだろうか」「このジムなら安心して通えるだろうか」と考えるからです。
そこで重要になるのが、永田様がすでに持っていた実績や、お客様の声でした。
SUPPORT
期待を生み、信頼につなげるために見直したこと
今回の改善では、見た目を整えるだけでなく、ホームページを訪れたお客様が「興味を持つ」「信頼する」「申し込みを検討する」という流れを意識しました。
強すぎる印象を見直し、女性のお客様が自分に合うサービスだと感じられる雰囲気を目指しました。単に目立つことよりも、どんな気持ちになってもらいたいかを優先しました。
現在の身体への不満を必要以上に強調するのではなく、トレーニングによって得られる前向きな変化を想像できる訴求へ見直しました。
実際にトレーニングを受けたお客様の変化を、サービスの価値を伝える材料として活用しました。「自分もこうなりたい」という期待を、より具体的なものにするためです。
すでに寄せられていたお客様の声を活かし、トレーニングを通じてどのような体験ができるのか、どんな点に満足してもらえているのかが伝わるようにしました。
永田様の競技経験に加え、身体の状態に配慮した指導など、利用者にとっての安心感につながる強みを伝えることを意識しました。
「今だけ」という言葉だけで申し込みを促すのではなく、実際にそのキャンペーンを行う理由が伝わるようにしました。お客様に不自然な売り込みだと感じさせないことも大切にしました。
どれも、特別な売り文句を新しく作り出すための改善ではありません。すでにあるサービスの価値を、お客様が理解しやすい形に整えていくための改善です。
TRUST
実績があることと、実績が伝わることは違う
永田様には、オリンピックでの競技実績があります。それだけでも大きな信頼材料ですが、パーソナルジムを検討するお客様にとっては、それだけで申し込みを決められるとは限りません。
例えば、運動に自信がない方であれば、「オリンピック選手のトレーニングは自分には厳しすぎないだろうか」と感じる可能性もあります。優れた実績があるからこそ、伝え方によっては距離を感じさせてしまうことも考えられます。
そこで、競技実績だけを強調するのではなく、一人ひとりの身体の状態を見ながら指導できることや、実際のお客様の変化も伝えることが重要だと考えました。
「すごいトレーナーがいる」だけで終わらせず、「この人になら自分の身体を任せられそう」と感じてもらう。
これは、実績の大きさにかかわらず、専門性の高いサービスを販売する際に重要な考え方です。提供者が伝えたい強みと、お客様が選ぶために必要な情報は、必ずしも同じではありません。
PRICE & VALUE
値上げしても選ばれるために、必要なこと
今回の取り組みでは、コース料金の値上げも行いました。価格が上がれば、お客様はその金額に見合う価値があるかどうかを、より慎重に考えるようになります。
だからこそ、「今なら安い」「お得だから申し込んでほしい」という訴求だけではなく、なぜこのサービスを選ぶ価値があるのかを伝える必要があります。
永田様のジムには、競技経験、指導の専門性、実際のお客様の変化や喜びの声など、価格以外にも判断材料となるものがありました。それらを分かりやすく伝えることで、単純な料金比較だけではなく、サービスの内容や信頼性も含めて検討してもらえる状態を目指しました。
値下げをしなければ選ばれないとは限りません。お客様がサービスの価値を十分に理解できているかどうかも、見直すべき重要なポイントです。
RESULTS
値上げを行った月に、Webサイト経由で4件の新規契約
ホームページの改善に取り組み、コース料金を値上げした月に、永田様からWebサイト経由で4件の新規契約があったとご報告いただきました。これは普段の2倍を超える契約数でした。
Webサイト経由の新規契約
4件/月
その月の契約数
普段の契約数と比較して
2倍超
の新規契約
価格を上げた状況でも、Webサイトから新たなお客様に選んでいただけたという結果です。
もちろん、契約数の増加をホームページの変更だけによるものと断定することはできません。ただ、画像や文章の見せ方、お客様の声、実績の伝え方を見直したタイミングで、このような成果をご報告いただけたことは、支援の中でも印象に残っています。
※成果はお客様からご報告いただいた内容です。同様の結果を保証するものではありません。
MARKETING INSIGHT
女性に選ばれるために、何をどの順番で伝えるか
この事例で大切にしたのは、お客様の気持ちの動きを考えながら、ホームページで伝える情報を組み立てることです。
STEP 01|期待
まずは、身体が変わった先の前向きな未来を想像してもらうこと。「痩せなければ」という負担感よりも、「変わってみたい」という期待を生み出します。
STEP 02|信頼
次に、実際のお客様の変化や声、指導者の経験を伝えます。憧れだけで終わらせず、自分にも実現できる可能性があると感じてもらうためです。
STEP 03|納得
最後に、他との違いや価格に見合う価値、キャンペーンの理由などを説明します。お客様が疑問や不安を整理し、納得して検討できる状態を目指します。
強い言葉で目立たせることと、お客様が申し込みたいと思うことは、必ずしも同じではありません。特に、さまざまな広告やキャンペーンを日常的に目にしているお客様に対しては、強い訴求がかえって警戒心につながる場合もあります。
だからこそ、お客様が何を期待し、何を不安に感じ、何を根拠に選ぶのかを考えることが重要です。商品やサービスの魅力を伝える順番にも、顧客心理への理解が必要だと考えています。
SUMMARY
商品の価値が足りないのではなく、伝わっていないだけかもしれない
永田様のジムには、指導者としての経験も、実際のお客様の変化も、信頼につながる材料もありました。今回取り組んだのは、それらの価値を新しく作り出すことではなく、必要としているお客様に伝わる形へ整えることです。
悩みを強調するより、理想の未来を見せる。実績をただ並べるより、お客様が安心して選べる理由として伝える。そして、価格の安さだけではなく、サービスそのものの価値を理解してもらう。
高木優のマーケティングコンサルティングでは、このように顧客心理を踏まえながら、商品の魅力や伝え方、申し込みまでの流れを見直しています。
売れない理由が、商品そのものにあるとは限りません。まだ伝えきれていない価値がないか。そこから考えることも、マーケティングの大切な仕事です。
その商品の売り方、
まだあります。
商品やサービスには自信があるのに、思うように選んでもらえない。そんなときは、お客様に何が伝わっていて、何が伝わっていないのかを整理することから始めてみませんか。
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